

不動産賃貸業を手がける内田企業株式会社(以下、内田企業)では、東京・埼玉・茨城の所有物件計4ヵ所にアパート向け太陽光発電を設置しています。導入の経緯について詳しく話を伺いました。
――内田企業の事業概要について教えてください。
当社は、東京都の23区西部、埼玉県・戸田市、茨城県・つくば市において不動産賃貸業を営んでいます。現在は、大容量貸倉庫を中心に、賃貸マンション、賃貸アパート、貸店舗、貸事務所、貸作業所、ガレージハウスなど計18棟の物件を所有しています。
――アパート向け太陽光発電を設置している物件数と各物件の設置状況について教えてください。
当社で所有しているマンションなど4棟に太陽光発電を設置し、発電した電気は電力会社に売却しています。
各物件の概要と設置状況は次の通りです。


――現在の発電状況はいかがでしょうか。
まだ設置してから半年ほどですので年間を通じてのデータはありませんが、とても順調で4ヵ所合計で見ると導入前のシミュレーションを上回る成果となっています。ただし天候次第のところもありますので、期待していた場所がそれほどでもなく、そんなに期待していなかった場所で大きな成果が出たりすることもあります。
――発電状況などは、どのように確認しているのですか。
リアルタイムの発電量はもちろん、日付ごとの発電量やランキングなどを発電モニタで視認できますが、普段は電力会社から送られてくる検針票を見てチェックするくらいです。

――太陽光発電を設置した目的を教えてください。
太陽光発電は、賃貸物件の「入居者」に例えることができると考えています。これまで空家だった「屋根」という入居環境を用意したら、毎月電気代金という「家賃」を払ってくれます。しかも、トラブルがなく、静かで、退去(空室リスク)や滞納の心配もありません。
また、太陽光発電はクリーンエネルギーであり、不動産賃貸業を営む事業者の社会的な責任という側面からも、検討すべき事業の1つだと考えました。


――太陽光発電の導入を決めた理由を教えてください。
事業としての魅力と投資効率の良さを評価するため、次の4つのポイントを検討して導入を決めました。
国や自治体などの補助金を活用すれば、設置費などの負担を抑えることができると考えました。
事業として見たとき、最重要検討項目は投資効率です。導入検討時の売電価格は買電価格の約2倍と有利で、シミュレーションによれば利回り10%以上を見込めました。
約10年で投資を回収できるという点も評価しました。仮に太陽光発電パネルの耐久年数を20年としても半分の年数で元が取れます。不動産賃貸業は数十年という長期的スパンで投資を回収していきますので、回収までの時間が比較的短いということも大きな魅力でした。
当社にとって、設置費用を単年度の経費として処理できることから、一括償却できる制度が利用できたことも大きな後押しとなりました。資金面などの条件によって、そのメリットを享受できないケースもあるかもしれませんが、国や自治体側の費用もかからないことなので今後の普及のためにも継続すべきポイントだと考えています。


――太陽光発電を導入しようと考えたきっかけを教えてください。
アパート向け太陽光発電の広告を見て、このようなシステムや賃貸物件向けの補助金制度などがあることをはじめて知りました。利回りで有利なケースも多いということから、日本エコシステムのセミナーに参加したことがきっかけとなりました。
その後、いくつかのメーカーや販売店から説明を受けたり、シミュレーションをお願いしたりして比較検討した結果、日本エコシステムにお願いすることにしました。
――セミナーに参加した感想を教えてください。
説明の内容がとてもわかりやすく、「投資物件としてのメリットはどこにあるか」という点などに関して、こちらが質問する以前に資料に明記してありましたので、オーナーの気持ちをよく理解していると感じました。
――日本エコシステムを選択した理由を教えてください。
日本エコシステムは、アパート向けの太陽光発電はもちろん個宅向けの太陽光発電の設置実績が豊富で、経験も長く、機器や施工の保証も充実しており、安心して任せることができると考えました。
また、対応が迅速で資料作りもポイントを押さえており、特に利回りのシミュレーションはとても緻密で、他社の内容とは比べものにならないほどでした。
――どのようにシミュレーションが緻密なのでしょうか。
設置する場所を実地調査し、屋根の大きさ、形状、角度、日影条件を測り、緯度や地域など実際の条件に近い場所の過去10年の天候データを使ってシミュレーションをしてくれました。
実は、当社所有の物件のうち5棟に太陽光発電を設置したかったのですが、現地調査に基づいたシミュレーションにより1棟は諦めざるを得ませんでした。ちょっと見たところ日当たりの良い屋根だったのですが、近くの電柱の作る細い影のマイナス効果が大きかったためです。設置できなかったのは残念でしたが、明確な判断材料を示してもらえたことで、的確な判断を下せたと思っています。

――実際に導入した感想をお聞かせください。
太陽光発電パネルは「優良顧客」だと実感しています。最終的な結果が出るまでには時間がかかり、地味ですし、短時間で大稼ぎということもありませんが、もともと不動産賃貸業はそういうものですので、この半年の状況を見る限り、とても順調だと思っています。
また、実際に導入をしてみて補助金申請の手続きや制度の仕組みが複雑なのには驚きましたが、日本エコシステムは実に手際が良く対応してくれたので、導入時点で利用できる補助金等について制限時間内にすべて滞りなく手続きを完了することができたので助かりました。
――入居者からは何か反応はありましたか。
現時点では何もありません。たぶん太陽光発電パネルを設置したことに気がついていない入居者も多いのではないでしょうか。こちらからは特に通知などもしていません。
――今後の拡張予定などありますか。
具体的な予定はありませんが、制度面や設備面での条件が揃えば所有している倉庫の屋根にも太陽光発電を設置できればと考えています。アパート・マンションよりもスペースは広いので、より大きな発電量が期待できますので。

――これからアパート向け太陽光発電の導入を検討されるオーナー様へのメッセージをお願いできますでしょうか。
太陽光発電の設置に興味はあるけれども、踏み切れないという方も多いと思います。しかし、これまで空きスペースだった屋根を有効利用するチャンスですので、じっくりと緻密にシミュレーションを行い、他の不動産投資と同様、冷静に判断をしていけばよろしいと思います。
一方、技術革新による発電の向上、コストダウン、補助金制度や買い取り価格の条件や内容が時と共に変わっていくので常に調査が大切です。自分だけで調べようとせず、メーカーや販売店に問い合わせて手間を省くことも有効なのではないでしょうか。
お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
※取材日時 2011年6月
※記載の情報は取材時のものです。
※補助金制度や税制、売電価格は、設置する地域や導入時期、設置条件などにより異なりますのでご注意ください。
※取材制作:カスタマワイズ